一家ダイニングプロジェクト(9266)

銘柄研究

【概要】

首都圏で「博多劇場」、「こだわりもん一家」などの居酒屋を多店舗展開。新業態の大衆ジンギスカン酒場「ラムちゃん」を育成中。保有株式数に応じて食事券がもらえる株主優待制度がある。

【注目点と業績】

2019年7月からスタートした新業態「ラムちゃん」の成長性に注目する。最大の特徴は各テーブルに設置されたハイボールサーバーだ。1人60分550円(税込)で角瓶ハイボールが飲み放題になる。客側にとっては2杯も飲めば元が取れる安価な価格設定。店側は配膳の手間が省けることに加え、非接触化により感染防止の観点でもメリットがある。サーバー設置にはそれなりの設備投資が必要なことから小規模店にはやや参入障壁が高い。大手居酒屋チェーンも体力が低下していることから、当面は一家ダイニングの動向が注目されることになりそうだ。ジンギスカン料理は味にクセがあると思われがちだが、実食した消費者に取材したところ価格を考えれば十分なレベルという。3月末時点の店舗数は10店。コロナの感染状況にもよるが、4月以降は出店を加速させる公算が大きい。既存居酒屋からの業態転換も視野に入る。最悪期を脱する22年3月期以降の業績に期待が持てる。

【若さも魅力】

武長太郎社長は40代半ば。東京都は当初、時短協力金の対象から大手企業を外していたが、武長社長がメディアに露出し「不公平感がある」と訴えたこともあり、都は一転して大手を対象に加えた。久々にエネルギッシュな経営者が出てきた。従業員の平均年齢は約29歳。若いイメージが強い物語コーポレーション(3097)でさえ、平均年齢は32歳だ。何かやってくれそうな気がする。一方、需給面は気になる点もある。増資の引受先となったマイルストーン・キャピタル・マネジメントが保有株を今後どう扱うかによって株価が変動する可能性もありそうだ。

※本記事は今後必要に応じてアップデートします。

(コータロー)

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