東光高岳(6617)

銘柄研究

【概要】

電力機器事業とスマートメーターなどの計量機器事業が主力。再生可能エネルギーの出力予測、出力制御といった電力系統システムに取り組むほか、電気自動車(EV)向けの急速充電器なども手掛ける。

【注目点と業績】

世界的なEVシフトが加速する中、日本の充電インフラ整備の遅れが問題になっている。人口1万人当たりの充電器数はフランスの6.9基に対し、日本は2.3基と3分の1にとどまっているとの調査もある。EV普及のカギは充電インフラが握っているのは間違いない。東光高岳は直流出力の急速充電器で業界首位の販売実績を持つ。世界標準となっている「CHAdeMO規格」の制定段階から開発に参画し、高い品質、信頼性を確保していることもあり中長期的な潜在需要を取り組む公算が大きい。一方、同社はEV用パワーコンディショナでも頭角を現している。EVから住宅内への電力供給が可能なシステムだが、電力系統を自在に切り替えることができるため、安価な深夜電力を蓄電してEVに充電したり、昼間の時間帯に家庭内で使用することも可能だ。停電など非常用電源として需要が高まっている。22年3月期はスマートメーターが頭打ちで利益は伸び悩む可能性がある。だが、EV関連機器のほか、再生可能エネルギーの普及で電源が多様化する中、電力流通システムを一貫してカバーする同社の注目度は中期的に増しそうだ。

【配当利回り】

株価は昨年11月から12月にかけて水準を切り上げたが、配当利回りは3月末時点でも3%を超えている。50円配の継続性には安定感がある。また、PRRも0.5倍台と評価不足の感は否めない。

※本記事は今後必要に応じてアップデートします。

(コータロー)

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