ワイエイシイHD(6298)

銘柄研究

【概要】

メカトロニクス領域や電子機器領域を主力とする自動化機器メーカー。パワー半導体やメモリディスク、人工透析装置などの医療用機器に強み。米国ライナスバイオテクノロジー社と資本提携。共同事業(毛髪による疾病診断)に向けた装置開発が進んでいる。

【注目点と業績】

24年3月期は中国景気悪化の影響で、期初予想を下回るものの、各種自動搬送装置などメカトロニクスが堅調。人工透析装置も伸びて増収増益見通しは変わらない。注目点は来期から貢献するライナスバイオとの共同事業だ。同社は23年8月、毛髪重金属分析用マウンターの初号機をライナス向けに出荷した。これは毛髪の無機物(重金属など)を測定するために開発された装置。人間の体に取り込まれた金属は血液検査では測定できない。そのため、毛髪が唯一の測定方法になる。当初は自閉症スペクトラムの診断からスタートし、その後パーキンソン病、ALS(筋委縮性側索硬化症)、ガンなどの診断にも利用する予定だ。独占供給のため、利益率は高く、消耗品なども含め、欧米、アジアへの展開で大きなビジネスになることが期待される。来期以降の業績貢献が楽しみな材料だ。

【調整十分】

株価は23年6月高値3610円から調整局面に入り、半年を経過している。値幅、日柄ともに十分な調整といえる。年間配当75円で配当利回りは3%超。PERは10倍程度に過ぎない。ライナス関連の上乗せがゼロでも割安感が強く、まずは半値戻しの2900円台。ライナス関連の業績寄与が見えれば、高値更新の可能性もありそうだ。

※本記事は今後必要に応じてアップデートします。

(ワッキー)



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