【概要】
ナイロン樹脂やナイロン原料などの化学を中心に、建設資材、医薬品、産業機械などに展開。車載用リチウムイオン電池材料の絶縁材なども手がける。
【注目点と業績】
同社は2022年4月に社名を「UBE(ユービーイー)に変更する。化学事業を中心に各事業の自律性を高め、新たなグループ経営に移行。一層のグローバル展開を進めるためという。来年4月には三菱マテリアルとセメント事業の統合も控えている。事業分野が多岐にわたるため株価は慢性的なディスカウントの状態にあったが、事業の「選択と集中」が進み、構造改革を評価する局面だ。2022年3月期は建設資材が原料高の影響などで停滞するが、ナイロン原料となるカプロラクタムの市況改善など主力の化学が貢献し、営業利益は前年同期比42.8%増の370億円を見込んでいる。昨年10月には液体アンモニアを製造する子会社の宇部アンモニア工業有限会社を吸収合併した。脱炭素の切り札ともみられている「アンモニア」関連銘柄としても注目度が増す。
【高配当】
会社側の株主還元意欲は強い。年間配当は90円を計画。配当利回りは4%に迫る高水準だ。同時に自社株買いも進む。株価は調整が一巡し、26週線がサポートとして意識される。予想PERは11倍程度と割安感がある。
※本記事は今後必要に応じてアップデートします。
(コータロー)